理事長 あいさつ

  藤井正紀

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ごあいさつ

 みなさん、こんにちは。

 私が障がい者の就労支援を行っているNPO法人奈良県社会就労振興センターの藤井です。私は奈良教育大学を卒業して、そのまま教師になることに何か抵抗のようなものを感じていました。そんな時、カナーというアメリカ合衆国の学者の著書から自閉症という精神病的な疾患を持つ人のことを知り、障害者教育に関心を持ったのです。障害者といってもある面では大変な能力を持っている人が多く、これはひとつの個性でもあるわけです。そういう人たちの能力をさらに伸ばしていくことは大事な教育であると考えたわけです。そして、障がい者の教育者として生きていくことを選んだのです。

 その後、奈良市内の養護学校の教諭として長年勤めてきましたが、同校などを卒業した教え子たちが学校を卒業した後の行くところがなく困っていることを知り、障害者が働ける場を作ろうと平成元年に「こぶしの会」を立ち上げ、共同作業場「こッから」を創設しました。しかし、障がい者が働く場を確保しても、そのできた商品を売る場がないと、結果として働いた報酬も少なく、社会的に自立するにはほど遠い現状がありました。また、働くことについても少しでも指導を受けて、より良い働き方に近づくことが、必要だということがわかりました。

 そこで、障がい者の社会的自立のためには、支援をする団体が必要であるということで、平成20年6月にNPO法人奈良県社会就労事業振興センターを設立しました。平成28年4月1日現在、会員となっている57の障がい者施設の商品の販売協力をしたり、同法人が運営する奈良市役所内の「カフェ鹿都」や奈良県社会福祉総合センター内の「カフェ香鈴都」で、ともに働いてもらうことで、障がい者の働く場を提供したりしています。

 障がい者には、知的障がい、身体障がい、精神障がいとさまざまな障がいを持つ方がいますが、みなさん類まれな才能を持った方たちばかりです。障がいのせいで、そんな才能が埋もれることなく、いつまでも元気で楽しく生きていけるようにと願います。そして、このNPO法人がこの願いに少しでも応えることができればと思っています。

 

 

プロフィール

ふじい・まさき=NPO法人奈良県社会就労事業振興センター理事長、奈良県障害者福祉連合協議会会長、社会福祉法人こぶしの会理事長

 昭和16年9月3日、和歌山県生まれ。11歳の時、父親の仕事の関係で奈良県五條市へ移住。奈良教育大学卒業後、奈良市内の小学校の知的障害児学級の教員となり、60歳の定年まで勤めた。その後、障害者が養護学校(現支援学校)を卒業後行くところがなく、困っていることを知り、「障害者が働くことのできる場をつくろう」と、平成元年に社会福祉法人こぶしの会を、同2年に同会が運営する共同作業所「こッから」を立ち上げた。同20年に奈良県社会就労事業振興センターを創設、現在に至る。大和郡山市矢田山町在住。